Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

パウロ・コエーリョ『ベロニカは死ぬことにした』  ★★☆

ベロニカは死ぬことにした (角川文庫)
ベロニカは死ぬことにした (角川文庫)
Paulo Coelho,江口 研一
 ベロニカは全てを手にしていた。若さと美しさ、素敵なボーイフレンドたち、堅実な仕事、そして愛情溢れる家族。でも彼女は幸せではなかった。何かが欠けていた。ある朝、ベロニカは死ぬことに決め、睡眠薬を大量に飲んだ。だが目覚めると、そこは精神病院の中だった。自殺未遂の後遺症で残り数日となった人生を、狂人たちと過ごすことになってしまったベロニカ。しかし、そんな彼女の中で何かが変わり、人生の秘密が姿を現そうとしていた―。全世界四五ヵ国、五〇〇万人以上が感動した大ベストセラー。(Amazon

 ちょwwww 真木ようこがオナニーシーンを披露した映画ってこれが原作かwww 映像だけ見たことあったけどまさかこの話だとはw 確かにピアノの前でやってたけどw 何故これを日本で映画化したんだ……意味が分からない。ラテンアメリカ作家だーと思って手に取っただけなのにまさかだ。
 中身はタイトルの通りしょっぱなからベロニカが自殺未遂を犯しているので憂鬱なときに読むものではない(笑)あー死ぬって選択肢? 24歳でねえ、と思いながらもう少し後にしようと一旦読みさした。その後精神病院に入って周囲の人と交流しながら生と死について考える、と言ったら乱暴だけど大体はそんな感じ。読みやすくはなかったし、一行空けてるとこが多くて結構ぶつ切りな印象。でも主人公周りのキャラは(マリーと多重人格少年と先生)立ってて、最後はよかったから、まあいっかな。
 ラテンアメリカ作家は世紀末的な虚無とか諦めとかを書こうとしても、どうしても生命感というかこみ上げる強さが隠し切れないんだよねえ、と翻訳家の野谷さんが言ってたのはよく分かります。しかし真木ようこに全部持ってかれた……あの映像youtubeで見たと思うんだけどなあ、探そうかな。