Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

金森修『サイエンス・ウォーズ』  ★★★★

サイエンス・ウォーズ
サイエンス・ウォーズ
金森 修

 現代科学論による科学批判と科学者との間の激しい論争「サイエンス・ウォーズ」の経緯と、その学問的背景となる1970年代以降の科学論の動向を鳥瞰。科学と現代社会、その文化政治学を分析する。(Amazon


 ゼミで発表することになった英文テキストがクーン以降ラトゥール初期だったんだけど、私にあまりに素養がなかったために本気でさっぱり分からず、理解するにあたってかなりの部分を本書に頼りました。STSを概観している日本語の文献が全然見当たらないんだよ! ラトゥール、カロン『実験室生活』すら訳されていないこんな世の中じゃ……ポイズン。これがなかったら発表できなかっただろうなあと思うことしきりだ。
 後半の事例、女性の生殖器についてのやつは読んでて貧血になるかと思ったわ。あと自分の思想がディープエコロジー寄りだというのが分かって何だかすっきり。伊坂幸太郎もその気があるよね。
 STSについては喧さんが書き込んだレビュー(Amazon)が役に立ちそうと思ってまだほとんど読んでません。……って遡ってみたら結構関心被ってるなあ。ああ、就活ほっぽりだして勉強したい。勉強してる最中はそんなこと思わないのに。でも勉強はしたいよ。