野尻抱介『太陽の簒奪者』 ★★★★
太陽の簒奪者 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
野尻 抱介
西暦2006年、突如として水星の地表から噴き上げられた鉱物資源は、やがて、太陽をとりまく直径8000万キロのリングを形成しはじめた。日照量の激減により破滅の危機に瀕する人類。いったい何者が、何の目的でリングを創造したのか?―異星文明への憧れと人類救済という使命の狭間で葛藤する科学者・白石亜紀は、宇宙艦ファランクスによる破壊ミッションへと旅立つが…。星雲賞・SFマガジン読者賞受賞の傑作短篇、待望の長篇化。(Amazon)
空飛ぶパンツが気になってw
ファーストコンタクトもの。ろくにSF読んでないので今更とも思わず。全体としては面白かった、ただラストが結構あっさりしてたので、ってエンタメを求めすぎなんだけど……。いや、面白かったです。特に前半はわくわくした、ビルダーの狙いは何なんだよって。
船の内部描写も面白かったな。ナノテクナノテク言ってたけど、ナノテクってそんなにすごいのかしら。ミクロな世界だけじゃなく、あんなに大きな建造物にもナノテクなのかしら。生きてるうちに異星の知的生命体が現れたら楽しそうだなあ。いないかな。エピローグよかった。
主人公が女性である必要性を感じない、と思った時点で怒られそうではあるが、思ってしまったものはしゃあない。男である必要性もないがな。外側の描写に重点を置いた淡々とした話だった。短編バージョンも読んでみたいわ。