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続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

J.K.ローリング『ハリー・ポッターと死の秘法』  ★★★★☆

「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)
「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)
松岡 佑子

 7月31日、17歳の誕生日に、母親の血の護りが消える。「不死鳥の騎士団」に護衛されて飛び立つハリー、そして続くロンとハーマイオニーダンブルドアの遺品を手がかりに、彼らの旅が続く。その先にある戦いは…。(Amazon


 冒頭だけ読もうと思ったら全部読んでいた。それくらい目の離せない面白さでした。ほぼ十年かけて完結したんだもんなー。すごいよなあ。これだけの分量をまとめきるのは単純にすごいと思う。段々ヘビーになってって読むのがしんどかったけど。正直しばらく読み返したくないくらい、最終巻もしんどかったけど。明らかになっていく謎がまたひどい。ほんとハリーはよく頑張ったよ……。
 このシリーズ、登場人物のほとんどに対して最低一度はイラッとさせられるとこがすごい。ハリーとロンが特にそうだね。ハーマイオニーは後半ひたすらいい子だったけど、ハリロンは……ロンなんて最終巻が一番ひどかったし……(笑)私がイラッとしなかったの双子くらいだ。溜息。
 ここまでばったばった人が死ななくてもよかったんじゃ、とは思う。せっかく色んな意味でファンタジーなんだもの。十年も読んでいると、キャラクターが自分の中で生きてるわけですよ。死んだ人の周囲が、これからどんな思いをして生きていくのか、そういうのを考えるとひたすら辛い。

 

 まずはロンとハーマイオニー結婚おめでとう!! この二人はいつくっつくんだとじりじりし続けて早?年、ようやく結ばれましたね。いきなりキスしだしたからびっくりしたわ。でもよかった。私の心の支えは正直この二人だけだった。いい夫婦のようで何より。お幸せにね!

 ショックなのは双子。フレッド。フレッド何故死んだ。ジョージの耳がそぎ落とされた時点で相当なショックを受けていたけど、フレッドが死ぬとは。ウィーズリー一家には全員幸せでいてほしかった。あんなにいるのに誰も死なないのは嘘っぽいけど、それでも死んでほしくなかったよ。それも双子。いつも一緒にいた片割れが死んでしまって、ジョージは……想像したくないです。ジョージは息子にフレッドと名付けたそうですが、それ、どうなのかな。ハリーの息子たち(長男アルバス・スネイプと次男ジェームズ・シリウス)はいいんじゃないって思うんだよね。二人とも最強の名前だ(笑)分かるというか。でも、ジョージのフレッドはもやもやする。歪んでないかしら。
 ルーピン夫婦まで死んでしまったのもショックでした。息子の誕生をあんなに喜んでいたのに、苦悩の果てにやっと家族を持ったのに、死んでしまうなんて。あー。ルーピン先生には幸せになってほしかったわ。てか、皆幸せになってほしかった。孫世代がすくすく成長しているのが唯一の救いだよ。

 スネイプはリリーが好きすぎる。スネイプはこういうのも何だけどいい死に方だなあ……。