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続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

藤川洋子『わたしは家裁調査官』  ★★★★

わたしは家裁調査官
わたしは家裁調査官
藤川 洋子
 面接室から聞こえてくる非行少年のつぶやき、家族のため息。報告書からはうかがいしれない無数のやりとりのなかから生まれる人間模様。家庭裁判所の調査官がみた「家族の深層」。(Amazon

 資料用に。『家裁調査官の仕事が分かる本』ってのも借りてみたんだけど、こっちの方が日常ベースでいい感じ。裁判所のサイトもかなり充実してて面白いんだけど、こういう現場の雰囲気は分からないからね。そんな転勤が多いのか、おのずと調査官同士は知り合いばっかなのか、一度に二十件以上事件を抱えてるのか……とか。参考になります。文章も変に凝ったりしていなくて、すっきり読みやすかった。見習いたい。たまに「ん?」となることはあるけれど、世代の差かもしれない。最後の合宿の話はほろりときました。あと二冊ほど著作を読んでみようと思う。