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続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

東川篤哉『密室に向かって撃て!』  ★★★

密室に向かって撃て! (カッパ・ノベルス)
密室に向かって撃て! (カッパ・ノベルス)
東川 篤哉
 烏賊川市の外れ、鳥ノ岬にある十条寺食品社長宅に銃声が轟いた。撃たれたのは、偶然居合わせた「名探偵」鵜飼杜夫。失われた銃声の謎と「衆人環視の密室」に、鵜飼とその弟子が挑む。書下ろし長編推理小説。(Amazon

 シリーズ二冊目! 飾ったところがなくてテンポよく読める文章なので、サクサク片付けていきたいところ。なかなか面白かった。やはり犯人はあてさせた上で、それ以降を問題にする作風なのかもしれない。十分なヒントはあったし、言われてみればそうなんだけど、考え付かなかったなあ。読者へ証拠を隠し立てすることもトリックとして無理すぎることもなく、フェアなミステリだと思う。
 キャラクターへの愛着が増してきた。戸村くんは、割としょうがない人なんだね(笑)さくらちゃんって四冊目にも出てたっけ? 朱美さんの印象は結構強いんだけど……いかんせん内容をすっかり忘れている。スノーモービルで警察が登場したような記憶があるけど、どうか。鵜飼と朱美さんの微妙な関係が気になるぞ!