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続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

Thomas Friedman『The World Is Flat』  ★★★★☆

The World Is Flat: A Brief History Of The Twenty-First Century
The World Is Flat: A Brief History Of The Twenty-First Century
Thomas Friedman

 ピュリツァー賞を3度受賞したジャーナリストが、インド、中国、日本、欧米諸国の経営者や政治家らへの綿密な取材をもとに、今まさに全世界で起きている巨大な変化を鮮やかに活写した「21世紀を生きる人の必読書」が早くも増補改訂版で登場。世界の仕組みは大きく変わった。新しい通信テクノロジーの出現によって、地球上のあらゆる場所にいる人間との共同作業が可能になり、インドや中国へのアウトソーシングが始まった。ブログやGoogleはインターネットに接続する個人にグローバルな競争力を与え、ウォルマートやUPSは人々の想像力を超えた新ビジネスを展開している。いまや、個人の働き方、企業のビジネスモデル、さらには国家のシステムが猛烈な勢いで変わろうとしているのだ。この劇的な大変化こそ、「世界のフラット化」である。全米300万部の大ベストセラーを記録した第1回「ビジネス・ブック・オブ・ジ・イヤー賞」受賞作に、個人がフラット化する世界でどう生き抜くべきかを説いた「あなたとフラット化する世界」と題したセクションを追加、結論もアップデート。(Amazon・和書)


 面白かった! というか、読みやすかった。やっぱ、頭のいいひとは分かりやすい文章を書くのよ! 二年前と今回の二度に分けて読んだので前半の内容はそんなに覚えていないけど、二年前には都合のいい部分を引用してレポートを書いた。見事Aが来たよ(笑)
 前半はインターネットが発達していくまでの過程がすごい面白かったな。単純に面白かった。知らなかったから。
 フラット化する社会で生き残るには。多くの仕事がアウトソーシングされる中、先進国の私たち個人としてはとにかくたくさん勉強して、物語る力やまとめる力をつけていかなくちゃ……ってこと? アンタッチャブルになるべき、という主張が面白かったな。すとんと納得した。「アメリカではブリトニー・スピアーズブリトニー・スピアーズであるのに対し、中国のブリトニー・スピアーズビル・ゲイツなのである。これが問題だ」(うろ覚え翻訳)ってのにも笑ってしまった。
 中東が石油にばかり頼っていて世界経済に参加できていない、というあたりも面白かったな。文化的にイスラム教の縛りがきついところでは、人口の半分にあたる女性が活躍できないわけで。割と緩めなトルコなんかは開かれていて。
 大統領やら首相やら、有名人へのインタビューが山盛りでびっくりしたよ。「(有名人の名前) told me "~~~"」me!? 直接なの!? って。有名なお方なんですね……名前だけは聞いたことがあったけど……。
 にしてもアメリカ大好きなんだなあ、著者。アメリカの将来を憂慮し、アメリカならこれからも世界を引っ張っていくことができると断言し、とにかくアメリカへの愛がだだ漏れ。アメリカ嫌いな人は鼻につくかもね。
 英語に親しみながら現代情勢を勉強するに最適な本でした。面白いから眠くならないのだ!