Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

ダン・シモンズ『夜更けのエントロピー』  ★★★★

夜更けのエントロピー (奇想コレクション)
夜更けのエントロピー (奇想コレクション)
嶋田 洋一
 ミステリ、SF、ホラー、現代文学のジャンルを超えて、「すこし不思議な物語」の名作を集めたシリーズ“奇想コレクション”刊行開始!第1回配本は、『ハイペリオン』でその人気を不動にした、まさにジャンルを超えて最高の作品を生みだしつづける巨匠ダン・シモンズ! ローカス賞受賞の表題作をはじめ、死んだ母がぼくの家に帰ってきた……デビュー作「黄泉の川が逆流する」、かつての教え子ケリーを殺すため異世界を旅する元教師の孤独な追跡劇「ケリー・ダールを探して」、世界幻想文学大賞ブラム・ストーカー賞受賞の傑作「最後のクラス写真」、本邦初紹介の「ベトナムランド優待券」ほか、全7篇を収録。(Amazon

「愛死」、今回の翻訳では「バンコクに死す」のインパクトが強烈過ぎた。吐き気を催したけど一番に薦めたい。あの光景を想像すると本気で気持ち悪いな。最後、おおそのオチ! やったぜ! くらいは思った(笑)
 「黄泉の川が逆流する」はさらっとまとまっててよかったなあ。子ども主人公のSFはどれもいいわ。「最後のクラス写真」はほろりとする。「ドラキュラの子どもたち」は胸糞が悪くなる。表題作はあまり印象に残っていない。保険屋の話? 後に読んだウィリスの「最後のウィネベーゴ」に食われちゃったよ。