Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

コニー・ウィリス『ドゥームズデイ・ブック 下』  ★★★★☆

ドゥームズデイ・ブック〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)
ドゥームズデイ・ブック〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)
コニー ウィリス,Connie Willis,大森 望
 もーやだーもーやだー! つらいー! 私はとことん登場人物に感情移入してしまう性質で、うまい人の書くつらい話ってのは本当につらくて、この先もつらいって分かってるのに面白くてやめられないから『航路』同様下巻は泣きながら一気読みした。それほどのめりこめなかった(悪魔で『航路』と比較しての話)上巻に比べ下巻は、ばたんばたんと襲いくる出来事に立ち向かうのに必死だし、結末を見届けるまで死んでも眠れない、眠ったら夢に出そうなほどぐいぐい引っ張られた。よかったけど! すごくよかったけど! でもものすごくつらかった!
『航路』と似ていると後書きにありました。ウィリスがこういう話ばかり書いてるわけじゃないんだね。この二冊がプロット上似ているんだね。私も訳者と一緒で、本書より『航路』の方が感動の一冊だと思う。これは感動というより……感動って言葉で表すべきものじゃないんじゃないかな……。
 コリンはマジでアポカリプティック! あんたは終盤最大の立役者よ!
 姉妹編の『犬は勘定に入れません』を先に読まずにとっておいてよかった。私はラブコメに癒されることができる。ラブコメ読んでからうちのめされるのなんて真っ平(笑)