Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

舞城王太郎『山ん中の獅見朋成雄』  ★☆

山ん中の獅見朋成雄
山ん中の獅見朋成雄
舞城 王太郎
 面白くなかった! 今まで読んだ舞城でダントツに好きじゃなかった!笑 無意味な殺人や暴力はあまり好かないんだ。奈津川シリーズなんかだと愛が押し出されているから構わないんだけども。人間の品性や倫理というものは端から信じていないから、その点も特に感想はない。
 僕の首の後ろにも、他人よりもちょっと濃いめの産毛が生まれたときから生えていて、これが物心ついたころから僕の抱えた爆弾だったのだけれど、十三歳になってすぐのある晩、自分の鎖骨をこすっていて、そこにいつもとは違う感触を感じてうつむいて、首元に赤くて長くてコリコリと固い明らかな鬣の発芽を確かめたとき、それまでは祖父と父と同じように背中に負ぶっているつもりだった爆弾が、気づけば僕だけ胸の上にも置かれていたと知ってショックで、その上さらにその導火線にとうとう火が点けられたのを実感して、僕は絶望した。(Amazon

 Amazonでの評価は悪くないみたいだね。バタ臭くても、わかりやすい話の方が私には楽しめるわ。純文学って何。