Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

綾辻行人『びっくり館の殺人』  ★★★

びっくり館の殺人 (ミステリーランド)
びっくり館の殺人 (ミステリーランド)
綾辻 行人
 ミステリーランド何冊目? 館シリーズ八冊目と聞いて読んでみました。遅い。暗黒館書いている時に考えたそうで……うん、わかるよ。ちょっとオカルト風味。でも雰囲気やトラウマ度はよかったと思う! 気違いだ! っていう演出はばっちりだよ。
 とある古書店で、たまたま手に取った1冊の推理小説。読みすすめるうち、謎の建築家・中村青司の名前が目に飛び込む。その瞬間、三知也の心に呼び起こされる遠い日の思い出……。三知也が小学校6年生のとき、近所に「びっくり館」と呼ばれる屋敷があった。いろいろなあやしいうわさがささやかれるその屋敷には、白髪の老主人と内気な少年トシオ、それからちょっと風変わりな人形リリカがいた。クリスマスの夜、「びっくり館」に招待された三知也たちは、<リリカの部屋>で発生した奇怪な密室殺人の第一発見者に! あれから10年以上がすぎた今もなお、事件の犯人はつかまっていないというのだが……!?(Amazon
 館シリーズを読んできた人は色々ニヤリとしますね。ミステリーランドはちゃんと子供向けに文章を書いててすごいなあと思うよ。

 

 腹話術の人形になってたのかあ。その光景を思い浮かべると、すごく……不気味です……。リリカの呪いっぽい方面には走ってほしくなかったけどな。俊夫が耐えかねて殺したって結末でいいのに。純粋に子供による殺人はタブーなのかなあ。いや、そんなことはないよなミステリーランド、殺してるもん(笑)ミステリにまつわる近親相姦は大好きなんで、そこらへんは楽しかった。雰囲気作りはばっちりかと。