Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

清涼院流水『コズミック流』  ★☆

コズミック流
コズミック流
清涼院 流水
 稀代のバカミスを読んでみたくなったので。皆口を揃えて「あれはひどい」って言うからさ。読み終えたら本を投げつけたくなるそうな。ひとつ試してみようかと。
 「1年に1200人を密室で殺す」警察に送られた前代未聞の犯罪予告が現実に。1人目の被害者は首を切断され、背中には本人の血で「密室壱」と記されていた。同様の殺人を繰り返す犯人「密室卿」の正体とは? 推理界で大論争を巻き起こした超問題作。第2回メフィスト賞受賞。(裏表紙)
 ひたすら人が死んでくばかり。でもミステリ読むの久しぶりだったから、死んでいくのが楽しくって(笑)ああ、簡単に殺人が起きていくわ、特にこの作品は。上巻のあらすじを言ってしまうと、19人が死ぬだけです。広義の密室で、首を切られ、背中には被害者本人の血で番号が振られる。私が見る限り謎が解けそうにないんだけど……、それ以上でも以下でもありません。物語が進む、という観念は捨てた方がよさそうです。
 世の中に対する諦念が若者っぽい。全体的に若さ(いい意味ではない)を感じる。