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続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

J.D.ワトソン『DNA』  ★★★★☆

DNA
DNA
J.D.ワトソン, 青木 薫
 旅行をまたいだので割と忘れていました。残念! 生物の知識は高校一年で止まっているような文系人間の私には、1~3章の科学的説明は難解だった。頑張った、でも理解できない箇所が多々。
 DNAに関することがかなり広範囲にわたって書かれているので章ごとのタイトルを抜き出しておきます。
 序章 生命の神秘
 第一章 遺伝学の始まり メンデルからヒトラーまで
 第二章 二重らせん これが生命だ
 第三章 暗号の解読 DNAから生命へ
 第四章 神を演じる カスタマイズされるDNA分子
 第五章 DNAと金と薬 バイオテクノロジーの誕生
 第六章 シリアル箱の中の嵐 遺伝子組み換え農業
 第七章 ヒトゲノム 生命のシナリオ
 第八章 ゲノムを読む 今起こりつつある進化
 第九章 アフリカに発す DNAと人類の歴史
 第十章 遺伝子の指紋 法廷とDNA
 第十一章 病原遺伝子を探して ヒトの病気の遺伝学
 第十二章 病気に挑む 遺伝病の治療と予防
 第十三章 私たちは何者なのか 遺伝と環境
 終章 遺伝子と未来

 これだけ見てもかなりのハイボリュームだということがわかるはず。特に面白かったのは第六章、遺伝子組み換え農業についての章。むさぼるように読みました。
 訳者あとがきにもあるように、ワトソン氏はかなり率直に物を言うお人です。彼の意見がかなり出てくる。人間である以上偏りは避けられないし、著者本人が当事者なので更にそうなんだけど……当事者の意見が聞くのもいいことではあろうが、外からの目で誰かまた書いてくれないかなあ。死ぬほどわかりやすいサイモン・シンとかどうでしょう。
 でも後から考えるとすごい面白かったかも。興味のある分野だし。分野っていっても全てに繋がってきてしまうわけだけど。すごいなあ。