Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

奥田英朗『ガール』  ★★★

ガール
ガール
奥田 英朗
 でもそれは男たちが勝手に作ったゲームで、聖子には関係がない。そもそも派閥ごっこに、女子は入れてもらえない。(ヒロくん)

 女は男の目なんか気にしていない。自分が楽しいからおしゃれをするのだ。若くいたいと思うのだ。(ガール)

 女は、育児を持ち出せば周囲がひれ伏すことを知っている。独身時代、そういういやな女をたくさん見てきた。だから自分はそういう真似をしたくない。(ワーキング・マザー)

 私が働く女性になる日はまだ先だけど、何か前向きになれたよ(笑)奥田英朗は『空中ブランコ』のシリーズで有名になったからか、予約かけてもなかなかこなかった。忘れた頃に届いた。
 ヒロくん:聖子は不動産会社に就職して14年目の35歳。課長の肩書きがつき、部下をもつこととなった。夫との間に子供はなく、聖子の方が収入は多い。
 マンション:34歳のゆかりは独身友達がマンションを買ったと聞き、自らも購入を検討し始める。しかしそのためには譲れないものもあり、妥協しなくてはいけないものもあり、ジレンマに陥る。
 ガール:広告代理店で働く由紀子は32歳。仕事柄、ファッションには大いに気を使い、同僚も皆派手である。年上で更に派手な光山とともに、百貨店のイベント企画を担当することになった。
 ワーキング・マザー:孝子は離婚をし、シングルマザーとなった。息子が小学生になった今、三年ぶりに営業部に復帰してバリバリ働こうと思っているが、シングルマザーというのもあって……。
 ひと回り:容子は新人指導にあたることになった。入ってきたのは好みの男子。自分は35歳、新人の慎太郎は22歳。慎太郎は人のよさと外見とで、たちまち数多の女子社員から狙われることに。
 実際どうなんだろう。三十過ぎるまで働いてみないと何とも言えないな。著者は男性だしね。今の私でも同調できるくだりは結構あったけど。「ガール」のおしゃれについてとか。
 私はそこまでファッショナブルじゃないにしろ(笑)男の目より女の目を気にして、家では気を抜くけどたまに死ぬほど買い物したくなって、たくさん買い込んでハッピーになって自宅で一人でファッションショー。自分のためなんだよねーやっぱり。見栄とかじゃなくて、自分が楽しいから服買っちゃうの。ストレス解消にもなるし(笑)生涯ガールでいたいものです、結婚後もね。
 働く女性はすごく格好いい、それは心から思ってる。働く「女性」なんてつけるところが男女差別なのかな。「女流」作家とか。まあそれはおいといて、それでも理想としては二十後半で結婚して専業主婦やってたい……んでもってたくさん本を読みたい(笑)