あさのあつこ『ありふれた風景画』 ★★★☆
ありふれた風景画
あさの あつこ
そんなふうに、まっすぐに他人を見つめちゃだめ。それはね、とっても痛いことなんだよ。
言葉でも眼差しでも想いでも同じだ。どこか曖昧にぼかした方がいい。まっすぐに一途にひたむきに、他人に向けてしまうと痛い。自分で自分を傷つけることになる。
たまらなく好きだ。
あさのさんの本を読んで久しぶりにしっくりきた。最近のは読み終えてイマイチ、ってのが多かったから。これはよかったよ。
ウリをやっていると噂をされている高校2年の高遠琉璃は、美貌の持ち主で特異な能力によって噂に上る上級生、綾目周子に惹かれていく…。傷つき、もがきながら生きる少女たちの1年間を描くみずみずしい青春小説。(Amazon)
私の母は「このごろはどの本にも殺人が出てくるから読んでいて嫌」だと言ってたな。9.11の影響らしいですけど。私はミステリ読んでるうちに二次元における殺人は日常茶飯事になったからもはや気にならない。