Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

法月綸太郎『頼子のために』  ★★☆

頼子のために
頼子のために
法月 綸太郎
「頼子が死んだ」。17歳の愛娘を殺された父親は、通り魔事件で片づけようとする警察に疑念を抱き、ひそかに犯人をつきとめて相手を刺殺、自らは死を選ぶ──という手記を残していた。手記を読んだ名探偵法月綸太郎が、事件の真相解明にのりだすと、やがて驚愕の展開が!精緻構成が冴える野心作。(Amazon
 必要に迫られて一時間で流し読みした。シリーズ二作目『誰彼』を読んでないってのに! なので細部はあまり覚えてないが、驚愕の展開は忘れられない(笑)特にラスト二ページ! おいおい恐ろしいなあ人間ってものは……。
 ハードボイルドと本格ミステリを融合させようとしたら中途半端になってしまったよ、という印象を人に与えるそうです。私はどちらにも詳しくないから言えない(無知)んだけど、読書会ではそんな感じで話が進んでいた。あと探偵が神ではなくなってしまったとか。確かに邪険にされる探偵って見ていて寂しいかも……あ、そのイメージの筆頭はコナンだわ(あれには理由があるから)
 だいたい法月シリーズは親子だから面白くないんだよなあ(笑)探偵と助手には歪んだ関係でいてほしいものなのです。その最たるものが麻耶雄嵩。あと好きなのは殊能将之かな。賛否があるけど森博嗣のS&Mも割と好きだな。親子はねえ……あまり。だから『生首にきいてみろ』が読みたくても、そこまで辿り着けない。無念。

 

 どろんどろんの家族だったんだねえ。どうして父は娘が母を寝たきりにさせる前から、好きじゃなかったんだろうか。綸太郎の自殺幇助がまた問題になりますよねよく。