Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

中村航『ぐるぐるまわるすべり台』  ★★☆

ぐるぐるまわるすべり台
ぐるぐるまわるすべり台
中村航
「一旦リセットしてから考えることで、ここから始めることは全部自分で決めたことだ、という精神が宿る。だから慌てずゆっくり決めればいい。固く固く一点を見つめながら、これから始まる物語を想像する。始める物語を創造する」(ぐるぐるまわるすべり台)

「究極の効率化ってのは、自分の仕事を無くすことだと思うんです」
 言ってから、すげえ、と思った。(月に吠える)

 好きな本ブログさんで推されていたので。
 この本のカバーみたいな色合いの小説だった。うまく言えないけど。のんびりと優しい気持ちになれそうだった。今私が全てをリセットして、自分の物語をはじめたとしたら、悪いことは起こらないんじゃないかなって。そんなわけないけどね。
 ぐるぐるまわるすべり台:大学をやめて塾の講師をしている僕は、教え子のヨシモクの名を借りて、バンドのメンバーを募集してみた。ベース、ドラム、ギター、最後に来たのは……。
 月に吠える:哲郎は工場に派遣されて働いている。ある日の業務終了後に講座を受けていたら、前の方にリズムを刻んでいる男・千葉を見つけた。こっそりギターでセッションしてみる。
 芥川賞候補になった割には、読みやすかった。芥川ってよくわかんないんだけどね。『リレキショ』『夏休み』に続く三部作らしいので、その二つも読んでみようっと。私は中村航ってもっと若い人だと思ってたけど、1969年生まれでびっくり。37歳かあ。
 うう、感想が書けないわ。