Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

浅田次郎『天切り松 闇がたり〈第1巻〉闇の花道』  ★★★

天切り松 闇がたり〈第1巻〉闇の花道
天切り松 闇がたり〈第1巻〉闇の花道
浅田 次郎
「盗みは小手先でするもんじゃござんせん。心意気で盗るもんだと、手前どもの親分はいつも言っておりますから」

「歌を、唄いなさい。唄うことは、人間にしかできない」
「おいら、歌なんざ知らねえもの。学校に行ってねえから、ひろぢにあかくも、橘中佐も、唱歌も軍歌も、何も知らねえもの」

 現代小説というカテゴリでよかろうか……? 特別に浅田次郎枠を作った方がいいくらいだな。Amazonの紹介文に、極道→歴史→ぽっぽや、と書かれていて(はしょりすぎ)ふむふむ、と。私は極道ものが一番好きだな。プリズンホテルときんぴか以上に好きになる作品に出会えたら、それは喜ばしい事だが。
 名言の多さは北方と並ぶと思う。
 浅田次郎は落とすのがうまい。親子の絆には滅法弱いのだよ。