Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

あさのあつこ『福音の少年』  ★★★

福音の少年
福音の少年
 ……。ど、どうしよう。私にはこの本が秋帆と陽のラブ(のようなもの)ストーリーに見えてしまうのだけれど……ごめんなさい。あさのさんの書く少年達は危うすぎる。だって、描写、台詞、きっついよ(腐った子には)。Amazonの内容紹介も「二人の少年を結びつけていった」とか言ってるんだけど。あさのさんは本作で本当に書きたかったことを書けたみたいだが、私はそれをきちんと受け止められずに秋帆と陽の関係しか見ていなかったので、そういう感想しかしたためられそうにない。それは「続きを見」て下さい。
 彼女が児童文学やヤングアダルトではない(と分類される)ものを書くと、どうもハードボイルドな空気が漂ってるね。それは文体なのか、男と男の関係という意味での内容なのか。『透明な旅路へ』ではそうは思わなかったんだけど……。

 と思ったら母親に本を返されてしまった! 二人の会話が抜き出せない! い、いつかリベンジをば……!