Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

京極夏彦『塗仏の宴』  ★★★☆

塗仏の宴 宴の始末
塗仏の宴 宴の始末
京極 夏彦

「黙れないな。あんたが催眠術を使うなら、僕の武器は言葉だ。しかし**さん、催眠術など所詮意識下にしか語りかけられない。だがね、言葉と云うのは意識の上にも下にも届くんだ。軽はずみに催眠術など使う奴は――二流だよ」


 ようやく読み終えた……! 信じがたい長丁場だった。読みきっていない始末を間違えて返却したりもしながら、遂に一山越えたよ! やった! これで『百鬼夜行―陰』へ……ってこれまだ榎さんが主役のじゃないじゃん! 『百器徒然袋―雨』はその次だ! ひ~ん榎さんがまだ遠いよ。妖怪シリーズはブラディ・ドールシリーズに次いで再読したいものです。あと十年くらい無理そうだ。
 あらすじは割愛。
 よくもまあここまで大きな事件(厳密に言えば事件性はないとしても)を収斂させたものだわね。もっとも、支度を読んだのは一ヵ月半前だから、回収できてない伏線があってもわからないんだけどさ。面白かったですよ。しかし何にせよ長いわ。登場人物覚えてないよ。誰だっけ? って人多い。一気読みしてこそ価値がわかるのかな。
 そんな私は内容よりもキャラに走ってしまった。やばい。あの三馬鹿! 榎さんに一まとめにして無能三人組と罵られ、「離れて解る榎木津の恩」なる格言を与えられてしまった。下僕だもんね。あ~かわいい。いとしい。あの三人がいればおなか一杯です。あとは木場と榎さんの啖呵切り合いが大好き。敦っちゃん、おいしすぎるポジションだ……!
 次に京極読むのはいつになるやら。『どすこい(仮)』の為に『パラサイト・イブ』読んでるんですけど。『理由』は借りたものの全く手をつけていないんですけど。

 

 あの詐欺師(やら何やら)たちが佐伯家の家族だったなんてね! ほ~!