Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

2006-02-28から1日間の記事一覧

東野圭吾『容疑者Xの献身』  ★★★★☆

容疑者Xの献身 東野 圭吾 「人に解けない問題を作るのと、その問題を解くのとでは、どちらが難しいか。ただし、解答は必ず存在する。どうだ、面白いと思わないか」 「興味深い問題だ」石神は湯川の顔を見つめた。「考えておこう」 このミス・本ミス・週刊文…

秋山瑞人『イリヤの空、UFOの夏(4)』  ★★★★☆

イリヤの空、UFOの夏〈その4〉 秋山 瑞人 正しければそれでいい、という度し難い視野狭窄。それで一歩でも足が前に出るのなら思い上がりでも何でもよかったのだ。カッターナイフで首筋を穿るが如きみみっちい雄雄しさで何事かを成せるなら、この世に不幸など…

秋山瑞人『イリヤの空、UFOの夏(3)』  ★★★

イリヤの空、UFOの夏〈その3〉 秋山 瑞人 「いまっ、おまもりっ、なんてっ、いちどもっ、ほしっ、おもっ、なかっ」 ――今まで、お守りなんて一度も欲しいと思ったことがなかった。 伊里野は、そう言っていた。 読んだのが昔すぎて忘れてしまった……現在3月1…

三崎亜記『となり町戦争』  ★★

となり町戦争 三崎 亜記 「どうぞ、戦争の音を、光を、気配を、感じ取ってください」 「命の尊さ」というものが、戦争という条件をかぶせられることによって、いとも簡単に切り替えられるという仕組みがうまくわからなかった。「人の死」はいつ、いかなる時…