Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

サンティアーゴ・パハーレス『螺旋』  ★★★★

すごく面白くて読みやすかった。デビュー作に全てが詰まってる、のお手本みたいな話だ。木村榮一氏の翻訳は愛してるんだけど、現代小説を翻訳する際は女性の台詞の言葉遣いを一新してくれたら嬉しい。 螺旋 作者: サンティアーゴパハーレス,木村榮一 出版社/…

チョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』  ★★★★

ツイッターで話題になっていたので読んだらめちゃくちゃ重くて打ちのめされたけどいい読書だった。初めての韓国小説が本書だったのは幸運だったのかもしれん。 こびとが打ち上げた小さなボール 作者: チョ・セヒ,斎藤真理子 出版社/メーカー: 河出書房新社 …

映画「ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男」

dries-movie.com モノを作る人の真摯な姿勢にはつい泣かされてしまう。ファッションのことは何も知らないけど、一人のデザイナーのショーを年を追って見るのは楽しそうだね。いいドキュメンタリーだと思います、ジャンルがジャンルなだけあって絵面も美しか…

マリオ・バルガス=リョサ『チボの狂宴』  ★★★★☆

バルガス=リョサを無事に読了できたのはこれが二冊目! つまりすごく読みやすくリーダビリティがあり現実寄りのストーリーである、何てったって史実だからな。おすすめです。ただし性犯罪を女性視点で描く胸糞なパートがあるのでフラッシュバック等に注意し…

映画「永遠のジャンゴ」

www.eien-django.com こないだ佐藤亜紀のスウィングしなけりゃ〜を読んだから見てみた。音楽成分は少なめです。フランスってかなり長い間ドイツ占領下にあったのねと今更……政治と切り離せるものなど何もありませんね。

ミシェル・ウェルベック『服従』  ★★★

最後まで男根主義だったので逆にあっぱれと思ってしまった。いや描きたいことは分からずでもないのだが表面的にそこでオチをつけるんだ?! と。この時代のヨーロッパおよびヨーロッパ人を映し出しているのかもしらんが、服従したのはペニスにじゃないか……。…

映画「ダンシング・ベートーヴェン」

www.synca.jp ダンシング・ベートーヴェン、何も調べずに行ったらベートーヴェンよりダンス成分が多かったw そうよね、バレエ団のドキュメンタリーだもんね……バレエは一度見たいと思いつつ見れてない。二楽章でソロしてた日本人ダンサーよかったな。 メイン…

映画「プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード」

mozart-movie.jp 一言でいうと、家父長制に殺された女の話でした。そんな内容だとは思いもしなかった。 ネタバレを含みますが、作中でのモーツァルトは妻子持ちなのに独身女性に手を出し結果的に自分はノーダメージというしょうもない男で、ドン・ジョバンニ…

佐藤亜紀『スウィングしなけりゃ意味がない』  ★★★★

2008年初読みにしては重かった。でも面白かった。 スウィングしなけりゃ意味がない 作者: 佐藤亜紀 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2017/03/02 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (13件) を見る ハンブルクに実際にいたスウィング・ボーイズをベー…

津村記久子『浮遊霊ブラジル』  ★★☆

今気づいたけどこの本のタイトル「幽霊」じゃなくて「遊霊」なんだな。 浮遊霊ブラジル 作者: 津村記久子 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2016/10/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (12件) を見る 初の海外旅行を前に死んでしまった私。幽霊と…

村上春樹『レキシントンの幽霊』  ★★★

同時期に読んだ『TVピープル』より余程よかった。特に表題作は好きと言ってもいい。男性作家が国外の同性の友人の家で留守番をするというシチュエーションに、堀江敏幸の『熊の敷石』を思い出したりした。そちらも好きです。 レキシントンの幽霊 (文春文庫) …

村上春樹『TVピープル』  ★★

文章はうまいと思うんだけど、この短編集の内容は好きではなかった。 TVピープル (文春文庫) 作者: 村上春樹 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 1993/05 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 19回 この商品を含むブログ (95件) を見る 不意に部屋に侵入して…

桜庭一樹『私の男』  ★★★☆

この本、はっきりと児童虐待の話なんだけれど(被虐待者の父親が娘を虐待する)、これを「禁じられた性と愛」なんて解説で書いちゃだめだろ。映画の時にも無批判に賛美するなって散々言われてたけどさ。この北上次郎の解説、赤朽葉の方に載せた方がいいよ。 …

高村薫『レディ・ジョーカー』  ★★★★

『マークスの山』『照柿』と読んできてようやくの『レディ・ジョーカー』、聞きしに勝るとは正にこの事でした。わたしは活字倶楽部読者だったと申し上げたら伝わりますでしょうか。いやーとんでもなかった。とんでもなかった。びっくりした。下巻の終章には…

遠藤周作『深い河』  ★★★

この話ってこれで終わりなの……!? と解説に切り替わったときに三度見くらいしてしまいました。びっくりした。 深い河 (講談社文庫) 作者: 遠藤周作 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1996/06/13 メディア: 文庫 購入: 10人 クリック: 65回 この商品を含むブ…

村上春樹『回転木馬のデッド・ヒート』  ★★★

春樹訳カポーティを読んだ流れで手をつけた。感想としては、わたしは春樹の思想や人となりはあまり好きではなくて(主に彼が男性的であるという点において)、けれど文章は好きだし技巧的にとても上手いと思っている、という既に分かっていたことでした。 回…

トルーマン・カポーティ『誕生日の子どもたち』  ★★★★

村上春樹の自作はあまり好みではないんだが、彼の翻訳はものすごく好きなので、単純に文章がうまいんだと思う。一番好きなのはチャンドラーのマーロウシリーズだけどこれも大変よかった。 誕生日の子どもたち (文春文庫) 作者: トルーマンカポーティ,Truman …

舞城王太郎『煙か土か食い物』  ★★★★☆

云年ぶりに読み直したら思っていたより文章が端正で驚いた、初読の際は随分驚いたものだったけどなあ。内容はやっぱり舞城の中で一番好きですね。このシリーズもっと書いてもらいたかった。 煙か土か食い物 (講談社文庫) 作者: 舞城王太郎 出版社/メーカー: …

トム・ロブ・スミス『チャイルド44』  ★★★★☆

面白かったとは言えない読書でしたがリーダビリティは多分にありました。下巻は一度読み始めると止まらないので時間のあるときに読んだ方がよいです。 チャイルド44 上巻 (新潮文庫) 作者: トム・ロブスミス,Tom Rob Smith,田口俊樹 出版社/メーカー: 新潮社…

恩田陸『ネバーランド』  ★★★★

名古屋は栄のブックオフで100円棚に並んでいたので懐かしくなってつい。 これほんと女性の夢想する理想の少年達だよ。十年以上ぶりに読み返したので新鮮な気持ちで読めた。 ネバーランド (集英社文庫) 作者: 恩田陸 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2003/05…

パトリック・レドモンド『霊応ゲーム』  ★★☆

霊応ゲーム (ハヤカワ文庫NV) 作者: パトリックレドモンド,Patrick Redmond,広瀬順弘 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2015/05/08 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (6件) を見る 1954年、イギリスの名門パブリック・スクールで学ぶ14歳の気弱な少年…

ジョン・ル・カレ『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』  ★★★★☆

ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕 作者: ジョンルカレ,村上博基 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2013/02/28 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 英国情報部“サーカス”の中枢に潜むソ連の二重スパイを探せ。引退生活から…

谷崎潤一郎『刺青・秘密』  ★★★★☆

刺青・秘密 (新潮文庫) 作者: 谷崎潤一郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1969/08/05 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 115回 この商品を含むブログ (110件) を見る 肌をさされてもだえる人の姿にいいしれぬ愉悦を感じる刺青師清吉が年来の宿願であった…

坂口安吾『桜の森の満開の下・白痴』  ★★★★☆

桜の森の満開の下・白痴 他十二篇 (岩波文庫) 作者: 坂口安吾 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2008/10/16 メディア: 文庫 購入: 6人 クリック: 44回 この商品を含むブログ (39件) を見る 桜の森の満開の下は怖ろしい。妖しいばかりに美しい残酷な女は掻…

今野浩一郎『人事管理入門』  ★★★★

人事管理入門 (日経文庫) 作者: 今野浩一郎 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社 発売日: 2008/10 メディア: 新書 購入: 3人 クリック: 5回 この商品を含むブログ (3件) を見る 人事管理の仕組みをわかりやすく説明する入門書。歴史、環境条件、国際比較の3…

フリオ・コルサタル『悪魔の涎・追い求める男』  ★★★★

悪魔の涎・追い求める男 他八篇―コルタサル短篇集 (岩波文庫) 作者: コルタサル,木村栄一 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1992/07/16 メディア: 文庫 購入: 12人 クリック: 83回 この商品を含むブログ (64件) を見る 夕暮れの公園で何気なく撮った一枚の…

川端康成『雪国』  ★★★

雪国 (新潮文庫 (か-1-1)) 作者: 川端康成 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2006/05 メディア: 文庫 購入: 5人 クリック: 118回 この商品を含むブログ (196件) を見る 親譲りの財産で、きままな生活を送る島村は、雪深い温泉町で芸者駒子と出会う。許婚者の…

太宰治『女生徒』  ★★

女生徒 作者: 太宰治 発売日: 2012/09/27 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (3件) を見る 「無頼派」「新戯作派」の破滅型作家を代表する昭和初期の小説家、太宰治の短編。初出は「文學界」[1939(昭和14)年]。5月1日の起床から就寝までの少女の…

谷崎潤一郎『春琴抄』  ★★★★☆

春琴抄 作者: 谷崎潤一郎 発売日: 2016/02/02 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 九つの時に失明し、やがて琴曲の名手となった春琴。美しく、音楽に秀で、しかし高慢で我が侭な春琴に、世話係として丁稚奉公の佐助があてがわれた。どんなに折檻…

太宰治『ヴィヨンの妻、駆込み訴え』  ★★★★

久々にKindleで小説を読みました。どちらも良かった。文学をちゃんと勉強しておらず申し訳ないのだが、自殺未遂を繰り返したのちようやく心中が成功した作家なのにか、だからか、明るくユーモアのある文章が魅力的ですね。『人間失格』『斜陽』くらいしか読…