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Memoria de los Libros Preciosos

続きを読むとクリティカルなネタバレがあります

今野浩一郎『人事管理入門』  ★★★★

人事管理入門 (日経文庫)

人事管理入門 (日経文庫)

 

人事管理の仕組みをわかりやすく説明する入門書。歴史、環境条件、国際比較の3つの視点から、日本型人事システムの特徴を明らかにしている。定評のあるロングセラー・テキストを、経営環境、法制度の変化に即して改訂した。(Amazon

「入門」としては非常によくまとめられた一冊だと思います。時間がない中で日本における人事管理の概要を掴むには最適かと。賃金規則や就業規則だけ抜き出しても議論でいない、全てが一体となって人事管理なのだというのがわかる。ただあくまで入門なので、そこからどう勉強していくかの読書ガイドが欲しかったかなー。それさえあれば満点をつけてもいい。ここで終わったらもったいないですよ。

フリオ・コルサタル『悪魔の涎・追い求める男』  ★★★★

悪魔の涎・追い求める男 他八篇―コルタサル短篇集 (岩波文庫)

悪魔の涎・追い求める男 他八篇―コルタサル短篇集 (岩波文庫)

 

夕暮れの公園で何気なく撮った一枚の写真から、現実と非現実の交錯する不可思議な世界が生まれる「悪魔の涎」。薬物への耽溺とジャズの即興演奏のうちに彼岸を垣間見るサックス奏者を描いた「追い求める男」。斬新な実験性と幻想的な作風で、ラテンアメリカ文学界に独自の位置を占めるコルタサルの代表作10篇を収録。(Amazon

 最近小説も非小説もそこそこ読んでいるんだけれど、小説については版権切れをKindleで読むことが多いのでなかなかメモする気力がわかず。コルサタルの名前は本書の翻訳者である木村さんの『ラテンアメリカ十大小説』で見かけていたのでずっと読もうと思っていて、しかし代表作の『石蹴り』が絶版なので後回しにしていたのだった。夏に日本帰国したとき書店で手に取ったら面白そうだったので買った。

 面白かったです。ネットでの評判がいい「南部高速鉄道」は(不勉強な輩にも)分かりやすく日常と非日常の曖昧さがよかった。子兎を吐き出す「パリにいる若い女性に宛てた手紙」もかなり好きで、でも巻末の解説を見たら子兎が性的象徴であることは明らかであるとあり、別に性的じゃなくても面白かったのに……と思った。笑 それは「占拠された屋敷」も同じで、フロイトの不気味についての分析は納得だが、近親相姦かあ。不気味さへの対処をしないあたりにリアリズム否定なんだな、ラテンアメリカっぽいなーと安直な感想を抱きました、が、フロイトはザ・西欧だったな。ガルシア=マルケスの「十二の遍歴の物語」を久々に読みたくなったよ。

 あと「ジョン・ハウエルへの指示」も好きでした。舞台を舞台にした文章が描くスポットライトを浴びるような高揚感、いいね。短編の名手ということなので『遊戯の終わり』も買ってよみたいです。

川端康成『雪国』  ★★★

雪国 (新潮文庫 (か-1-1))

雪国 (新潮文庫 (か-1-1))

 

親譲りの財産で、きままな生活を送る島村は、雪深い温泉町で芸者駒子と出会う。許婚者の療養費を作るため芸者になったという、駒子の一途な生き方に惹かれながらも、島村はゆきずりの愛以上のつながりを持とうとしない――。冷たいほどにすんだ島村の心の鏡に映される駒子の烈しい情熱を、哀しくも美しく描く。ノーベル賞作家の美質が、完全な開花を見せた不朽の名作。(Amazon

 何を隠そう初読であった川端康成。学生の頃にチャレンジしてると思うんだけど読み通した記憶は無い(追記:と思いきや2007年に短編集を読んでいたらしい)。文豪失格という漫画の中で愉快なキャラクターとして描かれているので、興味を持って手に取りました。日本人でノーベル文学賞取ってるの、川端康成大江健三郎だけだもんね。まあ大江さんも多分読んだこと無いんだけどね。笑

 日本一有名な書き出しの一つ(誰しもが知っているといえば「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」「我輩は猫である。名前はまだない」「恥の多い生涯を送って来ました」あたりか?笑)ですね。一文目より二文目の「夜の底が白くなった」がさすがだなと思う、でもこれ翻訳どうするんだろう、文字通りにやるのかなあ。

 内容については正直解説を読んだあとで「わたし文学専攻しなくてよかったー!」と安堵するくらい表面的なストーリーしか追えなくて、表面的に追う限りでは、伊豆の踊子 (角川文庫)に収められている短編の方が文章的な完成度が高く見えたよ。もうわかんないよ文学のことは。

 でも積み荷を一つ下ろせた感じがします。よかったです。

太宰治『女生徒』  ★★

女生徒

女生徒

 

無頼派」「新戯作派」の破滅型作家を代表する昭和初期の小説家、太宰治の短編。初出は「文學界」[1939(昭和14)年]。5月1日の起床から就寝までの少女の一日を描いた話で、少女の心理の移り行く様を丹念に写し取っている。当時、文芸時評を担当していた川端康成は、「「女生徒」のやうな作品に出会へることは、時評家の偶然の幸福なのである」と賛辞を送った。(Amazon

 Kindleでこの短編だけ読んだ。『文豪失格』という漫画内で取り上げられていて面白そうだったからです。ちょうど日本文学を読み直したい気分のときに出会えてよかったです、2巻も期待している。

文豪失格 (リュエルコミックス)

文豪失格 (リュエルコミックス)

 

 

 女生徒に関しては、漫画内での取り上げられ方の通りの印象でした、太宰は有名どころをちょろっと読んだだけだけどこんなふざけた文体(失礼)も使えるだなんてな。くらくらしました。自分のファンのリアル女子学生の日記を元にして書いたらしいですが、これを編集者に出したのだと思うとすごい、天晴と言いたい。東北のお金持ちの家に生まれ、遊び、自殺未遂や心中を繰り返した男がこれを書いたのかと。すごい。それ以外の感想がないです。

 中身を楽しんだかと言われたら読み進めるのが苦痛だったというほかなく、その意味で星は二つにしたものの、読むべきか読まざるべきかといったら他の作品と彼の生い立ちに目を通した上での必読書であろう。薬キメてたのかな。

 あとわたしは津原泰水という作家が非常に好きなのですが、彼が先日こんなツイートをしていたのを思い出して、太宰、やるなあと思った次第です。「眼鏡は魔法」もすごかったけど、「わたしは、王子さまのいないシンデレラ姫」も相当キてて、彼の文章のユーモア力はあの辺の文豪の中で頭一つ抜けているんじゃないでしょうか。

谷崎潤一郎『春琴抄』  ★★★★☆

春琴抄

春琴抄

 

九つの時に失明し、やがて琴曲の名手となった春琴。美しく、音楽に秀で、しかし高慢で我が侭な春琴に、世話係として丁稚奉公の佐助があてがわれた。どんなに折檻を受けても不気味なほど献身的に尽くす佐助は、やがて春琴と切っても切れない深い仲になっていく。そんなある日、春琴が顔に熱湯を浴びせられるという事件が起こる。火傷を負った女を前にして佐助は―。異常なまでの献身によって表現される、愛の倒錯の物語。マゾヒズムを究極まで美麗に描いた著者の代表作。(Amazon

 十年前、大学生だった頃にオタクの友達に「これはすごい」と言われて文庫版を読もうとして2ページほどでリタイアし、そのままになっていたのを本日Kindleで見つけて読みました。変態でした。わたし谷崎は『痴人の愛』しか読んでないながら(あと『細雪』も途中で放り出した)、自身の性癖をこんなにも完璧に近い形で小説化していることに敬意を覚えます。あっぱれ。さすがマゾヒズムの大家と呼ばれるだけある。短いのでオタクはとりあえず読んでおくべき。

 あえて句読点と改行を省いている文体のため、初見では読みにくいんだけど、iPhone6の小さい画面でだとあまり気にならなかった。文体がなあ、と思っている人は試してみるといいかも、著作権切れで無料だから。ただKindle版は解説がないのが物足りない。

太宰治『ヴィヨンの妻、駆込み訴え』  ★★★★

 久々にKindleで小説を読みました。どちらも良かった。文学をちゃんと勉強しておらず申し訳ないのだが、自殺未遂を繰り返したのちようやく心中が成功した作家なのにか、だからか、明るくユーモアのある文章が魅力的ですね。『人間失格』『斜陽』くらいしか読んでいない気がするのでその二つも読み返しつつ、他も読みたい。Kindleで0円なんだもの。

 

ヴィヨンの妻
 

無頼派」「新戯作派」の破滅型作家を代表する昭和初期の小説家、太宰治の短編小説。初出は「展望」[1947(昭和22)年]。泥酔状態で帰り、借金を作ってくる大谷を夫に持つ「私」が、大谷が泥棒を働いた椿屋で働くようになるという話。戦後の太宰文学を代表する作品のひとつで、太宰とイメージが重なる大谷と、妻の「私」の繊細な関係が見事に描かれている。(Amazon

 夫が大金を盗んで逃げたと聞かされた妻がもうどうしようもなくて笑ってしまうところがよい。笑うしかないときは笑おう。でもレイプは笑い事ではないからな。

 

駈込み訴え

駈込み訴え

 

無頼派」「新戯作派」の破滅型作家を代表する昭和初期の小説家、太宰治の短編。初出は「中央公論」[1940(昭和15)年]。聖書から素材を採った作品で、「あの人は酷い。酷い。厭な奴です。悪い人です。」という誹謗から始まって、ユダの心のゆれ動きが迫力に満ちた告白体で一気に綴られている。ユダの中にあるキリストに対するアンビバレンツな愛憎を、切実に心理的に表現した傑作として名高い。(Amazon

  これはヤンデレコメディBL……とうち震えてしまった。お友達が以前よくこの小説は萌えると力説しており、後で読もう読もうと思っていたんだけどこいつはとんでもなかった。こいつは……BLである(語彙の消失)。

 最高に笑ったのは、59%の「もはや、あの人の罪は、まぬかれぬ。必ず十字架。それにきまった。」でした。天才じゃないかな。

G. パスカル・ザカリー『闘うプログラマー』  ★★★★

1980年代にMS-DOSをもってデスクトップ型のパソコン市場を制したマイクロソフト社は、90年代、高性能コンピューターのための「本物」のオペレーティング・システムを開発するプロジェクトを立ち上げます。本書は、同社の世界戦略を担ったOS「ウィンドウズNT」の開発物語です。ウィンドウズNTは後にウィンドウズXPの基盤となり、信頼性の高いOSとして世界中のユーザーに使われることになります。

このプロジェクトのため、同社に「伝説のプログラマー」が呼び寄せられました。彼の名はデビッド・カトラー。形容する言葉も見つからないほど強烈な個性を持つこの男を主人公に、開発者たちの壮絶な人間ドラマが展開します。100人を越える関係者とのインタビューに基づき、凄絶なソフトウェア開発の実態が赤裸々に描き出されています。本書は、単なる企業内の開発ストーリーという範疇を超えた、ノンフィクションの名作と評価されています。(Amazon

 面白かったです。偉大なプロダクトを生み出す(IT)企業にはワークライフバランスなんて存在しないことがよくわかります。絵に描いた餅です。だいたいどんな本を読んでも書いてあることは同じ、超優秀な人間を集めてプレッシャーをかけ長時間労働をさせる(あるいはそもそも指向している人物を選んでおく)ことです。

 ITど真ん中ではないながらも関連企業に属している身として何となく身近に感じることもありつつ(書くのはまだいいけどテストは死ぬほど面倒だし終わりがなくて本当に嫌だなあとかw)、どんなものも、こうして一行一行コードを書いて出来上がったものをテストしてバグを潰して……という終わりのない行程によってできてるんだなあと、とにかくどっと疲れました。よくプロジェクト要員に死人が出なかったな。

 本筋とは離れたところでも面白い箇所がちょいちょいあって、特に最後の方の、投資用にコインランドリーを買って辞職したテスターの話と、「自分でできることはほとんどない。全員をはげまし、ピザを注文することができるだけだ。ピザをもっと頼もう……」っていうペダーソンの独白に吹き出した。ピザやドーナツ等いちいち小道具がアメリカンで(当然である)、日本だったらここはラーメンだろうかと考えたりした。心から、もっとまともなことを考えたい。アジアでしか暮らした事のない日本人にとってあまりにも文化的にアメリカンすぎて、それがジョブズの評伝みたいに一人にフォーカスされたものではなく、かなり多くの人物について述べられていたので、どうしても吹き出してしまった、ピザ……。

 長時間労働と大きなプレッシャーに参っているマイクロソフトプログラマー一同が、スカッシュ、空手、ジョギング、スキーと、健全にもほどがあるストレス解消に走っているのも面白かったし、終了後に「アマチュアのボート選手になるために辞職」する社員が出てくるのも面白かった。最近読んだ何かの本にも(記録してすぐに忘れる)、著者自身がすごく著名なライターだか教授だかであるのに加え、パートナーの女性がトライアスロンに集中するために仕事(もちろん超優秀)を辞めるってくだりがあって、しかもその後チャンピオンになっていて、もう天晴としか言いようが無い。アメリカ人すげえよ。

 文章的には微妙、となってしまうのがわたしが英米の翻訳小説の水準を翻訳全体に求めすぎていることが原因だとは分かっているんだけれども、科学系大衆書籍であればもうちょっとこなれた翻訳だったりしないっけ? 青木さんとか? もうしばらく読んでないけど……読みたいなあ。

安部徹也『超入門 コトラーの「マーケティング・マネジメント」』  ★★

超入門 コトラーの「マーケティング・マネジメント」

超入門 コトラーの「マーケティング・マネジメント」

 

途中で原書に挫折した人でも大丈夫!マーケティングの百科事典的な本である『マーケティング・マネジメント』を、最後まで読み通せた人、理解できた人は少ないでしょう。本書は、原書のエッセンスにフォーカスして、日本企業の事例を豊富に盛り込みながら、普通の人でも理解できるようにやさしくまとめました。(Amazon

 すっごい短いです。原書未読だけど、原書の目次を参照するつもりで読むには適しているかと。そうそう、目次だよ目次。エッセンスを抽出してもほとんど意味はないんだと思います、膨大な記述を読み込むことでしか分からないことがたくさんある。原書を読む前にさらっと目を通しておくのは悪くないかもしれないですけどね。

 しかし原書、電子書籍になってないんだよなー。

デール・カーネギー『人を動かす』  ★★★★

人を動かす 文庫版

人を動かす 文庫版

 

あらゆる自己啓発書の原点となったデール・カーネギー不朽の名著。人が生きていく上で身につけるべき人間関係の原則を、長年にわたり丹念に集めた実話と、実践で磨き上げた事例を交え説得力豊かに説き起こす。深い人間洞察とヒューマニズムを根底に据え、人に好かれて人の心を突き動かすための行動と自己変革を促す感動の書。1936年の初版刊行以来、改訂が施されてきた現行の公式版である『新装版 人を動かす』から本編30章を収載した。(Amazon

 うっかりして省略版である文庫を購入してしまった(弟が)。せっかくなら全部読みたかったけど、カットされている部分は夫婦円満についてのようなので、まあいいか。リンク貼るためにAmazonで検索したら漫画版まで出てきた。こんな短い読み物をわざわざ漫画に起こす人がいるのが不思議だ。

 言わずと知れた名著らしいです。わたしは知りませんでした。人事コンサルタント63人が薦める、「人事担当者として読んでおくべき書籍」とその理由とやらを見ていたらビジョナリー・カンパニーが一位で、大変納得したので他のも読んでみようかなと思って。何もかもが「ごもっとも」と頷きたくなる内容です、ただし実践が難しい。星を減らしたのは読み物として面白いかと問われたらそうでもなかったから。笑 有用ではあるので目を通すことはお勧めしますが。

 目次を引用しておきます。

目次
改訂にあたって
◇PART1 人を動かす三原則
1 盗人にも五分の理を認める
2 重要感を持たせる
3 人の立場に身を置く
◇PART2 人に好かれる六原則
1 誠実な関心を寄せる
2 笑顔を忘れない
3 名前を覚える
4 聞き手にまわる
5 関心のありかを見抜く
6 心からほめる
◇PART3 人を説得する十二原則
1 議論を避ける
2 誤りを指摘しない
3 誤りを認める
4 穏やかに話す
5 〝イエス〟と答えられる問題を選ぶ
6 しゃべらせる
7 思いつかせる
8 人の身になる
9 同情を寄せる
10 美しい心情に呼びかける
11 演出を考える
12 対抗意識を刺激する
◇PART4 人を変える九原則
1 まずほめる
2 遠まわしに注意を与える
3 自分の過ちを話す
4 命令をしない
5 顔をつぶさない
6 わずかなことでもほめる
7 期待をかける
8 激励する
9 喜んで協力させる
訳者あとがき 

ジェフリー・ムーア『キャズム』  ★★★★☆

キャズム Ver.2 増補改訂版 新商品をブレイクさせる「超」マーケティング理論

キャズム Ver.2 増補改訂版 新商品をブレイクさせる「超」マーケティング理論

 

本書が解説する「キャズム理論」は、いまや米国のみならず世界中の常識となったマーケティング理論です。今回の改訂により、成功例/失敗例を問わず、すべての事例が刷新されたほか、ハイテク市場の発展段階をまとめた「トルネード理論」の概要と、ネットビジネスの急成長モデルとして「フォー・ギアズ・モデル」の解説が新たに加わりました。自社製品の生き残りをかけている企業の経営者、営業/マーケティング担当者、必読です!
●事例:キャズムを越えたサービスや製品無線LAN3Dプリンター、SNSクラウドソリューション、ハイブリッド自動車スマートフォンなど。(Amazon

 わたしが読んだのは残念ながら改定前のものですが、事例が刷新されても理論自体は変わらないみたいだね。トルネード理論も読みたかったです、電書は自動アップデートしてくれればいいのになあ。

 読みさしの『イノベーションのジレンマ』が固め(ペンパルマフィア比)の文章だったので、エンタメ色を求めて手を付けたはずが、進むにつれて現在の本業と具体的に結びついて来て、結果的に全然軽くなかった。笑 「ハイテク市場」というとついAppleIBMGoogleを思い浮かべて自分とはあまり関係ないでしょ〜と思っていたんだ、しかしこれはどちらかというとシステムベンダーの必読書……ホールプロダクト……セールスとマーケティング……これは……(厳密にはベンダーではないけど)わたしにとっての現実の話……何というあるある……。

キャズム」という言葉の定義自体はこんな感じ。

まず購買層を次のように分類する。

イノベーター (innovators)
新しい技術が好きで、実用性よりも新技術が好きな人。オタク。

アーリー・アドプター (early adopters)
新しい技術によって、競合相手などを出し抜きたいと思っている人々。

アーリー・マジョリティー (early majority)
実用主義で役立つなら新しい技術でも取り入れたいと思っている人など。

レート・マジョリティー (late majority)
新しい技術は苦手だがみんなが使っているなら自分も使わなければと思う人たち。

ラガード (laggards)
新しい技術を嫌い、最後まで取り入れない人々。

 

それぞれの間に溝があり乗り越えなければならないが、特にアーリー・アドプターとアーリー・マジョリティーの間の大きな溝(キャズム)を乗り越えられるかどうかが、その製品が普及するか、一部の新製品マニアに支持されるにとどまるかどうかの一番の鍵である。キャズム (書籍) - Wikipedia

 重たいのはこの先のセールスとマーケティングの部分でして……面白いんだけど、ビジネス書を読み慣れていないせいか結構疲れました。現状と引き比べていたせいかもしれん。耳に痛い話ばかりだった。

 一番ですよね〜と思ったのは「ターゲット・カスタマーと深いパイプを持っていて、顧客企業の内側からドアを開けられる人間」=「ターゲットにしている業界の役員クラスをこちらに迎え入れ」ってところ。やはりそれが最適解なのね。あ、あと「VARにとっての利益の大部分は、製品販売に寄るマージンからではなく、コンサルテーションによる付加価値から生み出され(中略)そのため、抱えているスタッフがフル稼働の常態になれば、VARはそれ以上の販売努力を一時的に中止してしまう」うっうっ分かってる。

 マーケティングのために、実利主義者が社内でアドプトできるようにあえて比較対象を作る、ってあたりを読みながらピーター・ティール『ゼロ・トゥ・ワン』を思い出した。競争するなって主張しか今となっては覚えてないのだが。BtoBビジネスの場合は複数を比較検討した上で選びました、って社内プロセスを経て受注に至ることが多い(それなしに選ぶにはよっぽどの理由がないとな)ので……ホールプロダクトね!! 耳が痛いなー!

 ざっくり読んだだけなので、リアルに役立てられるように精読したいですね。というのは願望のまま終わりそうだけど。だめなんだけどそれじゃ。とりあえず先にイノベーションのジレンマを片付けます。今は多読したい。